隷の星

SF作品の二次小説のブログです。

鉄血 旅立ち 3

オルガたち、工場横の倒れた貨物船から残りの積み荷を直接手で運んでいる。流れ作業。

オルガ「てめぇら、早くしろよ。」

団員たち「うーっす。」

団員A「これ勝手に持ってっていいんですか?」

オルガ「こんだけぶっ壊されてんのに、なんにもなしじゃたまらねぇだろ。早く荷揚げしろ。俺はネットでさばく先を探す。」

ユージン「オルガ、ネットだとあぶないんじゃねぇの?直接当たった方が足がつかないぜ。」

オルガ「ばかやろう、ここも長くいられねぇんだよ。時間がねえんだ。」

ユージン、ふーん、とした目で「それはあのガキどものため?男気張るのもほどほどにしとかないと。」

オルガ「うっせぇ。昔は俺たちもああだったろ。」

ユージン「それはそうだけど。損得勘定も考えてないと。」

オルガ「俺が考えてないと思ってんのか?会計は全部俺の仕事じゃねぇか!」

その時、アトラがやってきて。

アトラ「あのぅ、たてこんでいる時に悪いんだけど、市の生活センターの人が来てるよ。雪之丞さんは出られないって。」

オルガ「ああ?」

生活センターの職員、二人ほど工場の戸口に来ている。オルガとアキヒロが対応している。

眼鏡をかけた市職員「ここの責任者は君ですか。」

オルガ上を見ながら「あ、そうでーす。」

市職員手元の書類を見ながら「代表者はナディ・雪之丞・カッサパさんになっているね・・・その人は?」

オルガ「ここの工場の持ち主です。」

市職員「○○区保護生活栄養センターから児童が大量に逃げたという報告があって、ここの施設にいると聞いているんだが・・・それは君がやっているのかね。」

オルガ「・・・・知りません。」

アキヒロ、腕まくりをして指をぽきぽきと鳴らす。

市職員「とにかく児童たちは保護させてもらうよ。君、建物内部に入って確認して。」 中に入ろうとする片方の職員を、アキヒロ、無言でパンチ。市職員の片方もんどりうって倒れる。

市職員「なななな、なにをするんだね、乱暴な。職務妨害で訴えるぞ。」

オルガ「うっせぇーんだよ。あ?ガキどもに変な手術受けさせるつもりだろう。そうはいかねぇぞ。」

市職員「手術?なんのことだね。予防接種ならちゃんと受けさせている。」

オルガ「とぼけんなよてめぇ。」

と、何も知らない市職員の胸倉を上に乗ったオルガがつかんだところで、上空に飛行機。マクギリスたちのモビルスーツの輸送船。夕暮れになっている。「あ」と気づくオルガ。

輸送船内部。モビルスーツ内にマクギリスとガエリオ。他に二機ほど待機中。

ガエリオ地上をちょっと見て、モニターを手でボタン指示でさわりながら「いたって平和な光景だけど、出撃命令が下りてるんだよねぇー。」

マクギリス「それはどうかな。昨日の夜戦では全機が撃墜された。夜にあれだけ戦えるのだから、敵の戦力は一機であってもあなどれない。」

ガエリオ「まあそうだけど?でも一機じゃないか。」

マクギリス、ふん、と鼻で笑う。

女性オペレーターの声「全機降下してください。」

いっせいに降下するモビルーツ部隊。散開するそれを、地上から見あげるミカヅキ

ミカ「あれは?!」

雪之丞「やばいな。あれは統合軍だ。こいつはやらかす気だ。」

ミカ「あれ(ガンダム)があるからっ。(こんなことに)」

あわててガンダムの方に走り寄る。 話していたアトラとクーデリア。ミカヅキの様子に驚く。

クーデリア「ミカヅキくん、そんな腕で戦えるの?」

ミカ「やるしかないでしょ。まさか大事な機体だからって言うんじゃないでしょうね?」

クーデリア「そんなこと。」

ミカ、バン、とハッチを閉める。

執事「お嬢様、援護します。」

クーデリア「早くして。」

ミカと執事の機体、上昇する。交戦開始。マクギリスたちの機体はまだ派手な後半に出てくるような専用機ではない。マクギリス、ガエリオに通信。

マクギリス「敵パイロットに投降するよう通信しろ。」

ガエリオ「はいはい。(マイクスイッチを入れて広域音声)そこのモビルスーツ。テロと認識されたくなければ、機体を捨てて投降しろ。機体はこちらで回収する。早くしろ。」

ミカ、あせる。クーデリアとの昨夜のやりとりが脳裏をかすめる。

(クーデリアセリフ「その機体を私に渡してください」)

震える手でレバーを引きそうになる、その時。地上からオルガと雪之丞がミニミサイルを撃つ。ダダダと三撃。ミカ、あっ、となる。

ガエリオ「(マイク音声のまま)抵抗はやめろ。抵抗するようなら、攻撃する。」

ミカ「オルガ、うかつだぞ・・・なんでっ。」

マクギリスの背後の二機、地上のオルガたちに向かって攻撃しようとする。

ミカ「やめろーっ!!!!」

ミカ必死で攻撃。二機のうち一機を撃墜。

ガエリオちょっと悔しそうに笑って「抵抗したな?!」

マクギリス「予想どおりだな。鹵獲を実行する。」

マクギリスの機体ミカに対して肉迫。ものすごい接近戦。ミカは押される。執事の機体の援護、ミカ助かる。しかしマクギリスの執拗な攻撃。ガエリオがコンビネーションを組もうとして失敗。マクギリスの邪魔になる。マクギリスたちはしかし、それでもガンダムを鹵獲するつもりで手加減して攻撃していた。

マクギリス「なかなかやるようだがっ!」

ガエリオ「マクギリス、片方の腕をやられた。うまく飛行できない。いったん帰投した方がいい。こいつは、本部の部隊で掃討させた方がいい。機体を確保しないといけないのだろう?」

マクギリス「・・・・・命令を遂行できないのは軍律違反になる。では、跡形もなく撃破するまでのことだ。死ねっ。」

ミカ、マクギリスのものすごい一撃をかわす。

その時、彼方から大型輸送船が来る。頭部からミサイルを発射。ミカとマクギリスを引き分ける。 中の男たち。男Aのジンネマンと男Bの名瀬、あと海賊連中が余裕しゃくしゃくでビーム砲を撃ってきている。ジンネマンたちはサングラスははずしている。

ジンネマン「予定より早かったな。」

名瀬「あの様子だとうまく動かせたみたいです。しかし賭け事が好きだね、旦那?」

ジンネマン腕組みをして仁王立ちで「知らねえやつには教えたくないのよ・・・・。それだけの話だ・・・・。」

海賊団員A「船をつけますぜ。ようそろーっ。」

地上にズシン、と着陸する船。マクギリスたち、引く。

マクギリス様子を見て「独立軍の援護部隊か・・・・。仕方がない。帰投する。」

ガエリオ「すまない。」

マクギリス少し微笑して「君はいい働きをした。あれは敵が悪いのだ。」

マクギリス機、ガエリオ機の腕をつかんで飛ぶ。飛んで行く二機。 地上で子供たち、オルガと出て来て船を見ている。

子供たち「わーい、お船お船だ。」「あれに乗るの?」と騒いでいる。

オルガ見上げて「なんでこんなもんが・・・。」

ミカ、かなり消耗した様子で「・・・助かったけど・・・・これ(ガンダム)が呼び寄せたのか?」

夕暮れの港町。沈む夕日。「つづく」のアイキャッチ。エンディング。