隷の星

SF作品の二次小説のブログです。

鉄血 第二話「旅立ち」1

一夜明けた鉄血団のいる工場。まだ団名は決まっていない。昨日の戦闘の残骸。目が覚めるクーデリア。
朝の光、簡易ベッドに寝かされている。
クーデリア「私はいったい・・・」ハッとする。
クーデリア「いけない、行かなければ!あの機体を○○に届けなければ!」
シーツから滑り降りて、服をつけようとする。ガチャ、とドアが開く。
アトラ「起きた?気がついたね。食事、あるよ。あんまりいいものじゃないけど食べて。」
クーデリア「あなた・・・・。」
アトラ、窓のカーテンを開けながら
アトラ「アトラだよ。ここではみんな助け合い。でも、あんなことになったら、私たちここにはもう長くいられないかなあ・・・。少し、迷惑だったかな。」
クーデリア「ごめんなさい。あのっ。私っ。」
アトラ「あのメカ、あなたの?」
クーデリア「そうです。」
アトラ「早く引き上げてね。じゃ、食事あるから。」
クーデリア、少し呆然とした顔。まじな顔になってパイロットスーツを身につける。
場面転換。朝の工場前。鉄くいの上に空き缶が置いてある。
クーデリア出て来て見る。ミカ、オルガ、雪之丞がいる。ミカ、離れたところにある空き缶をピストルで狙っている。様子を座って見ているオルガ。雪之丞は立って腕組み。
ミカ、ピストルで撃つ。数発続けて撃つが当たらない玉が多い。しくじったという顔でミカ、ピストルを下す。
オルガ「昨日の戦闘がこたえたかな。」
雪之丞「ま、リハビリ中だからな。こんなもんさ。あれだけやれただけでもえらい。」
ミカ「まだちょっと震えが来るみたいなんだ。でも、前よりはいい感じだ。」
雪之丞「そいつはよかった。」
クーデリア「あの。」
いっせいに顔を向ける三人。オルガ立ち上がって。
オルガ「あんた、新聞に出ていた人だな。」
クーデリア「え・・・・はい、そうです。」
オルガ「さっさとここを出て行ってくれ。じゃあな。」
右手をあげて向こうに行く。クーデリアびくっ、となるがしょんぼりとした顔になる。ミカ、気にしていないという風に
ミカ「オルガはああだからさ。気にすることないよ。」
クーデリア「ご迷惑をおかけして・・・・申し訳ありませんでした。」
深く礼をするクーデリア。雪之丞笑って
雪之丞「あんたも大変だよな、若いのに。いろいろ事情があるんだろうなあ。ファリド家か。火星の権益を握っている家だ。そこに盾突いて・・・いいことねぇのに・・・・。」
クーデリア「いえ。」
雪之丞「ここにある機材でロールアップはしておいたから、再起動はできるよ。早く積んでどっかに運んだ方がいいな。ローラートラックの手配はできねぇがな。」
クーデリア「ありがとうございます。」
ミカ「でもびっくりしたよ。あんなこと、はじめてだったから。」
クーデリア無言で微笑む。
ミカ「俺の一生であんなのに乗るのは最初で最後だろうな。じゃ。」
オルガとは違うように、挙手の感じで手で敬礼した仕草で向こうに行くミカ。
ミカ、向こうに行く。クーデリア少し心細さに腕を抱く。風が吹き抜ける。その時、執事の老人が向こうから歩いてくる。手に携帯を持っている。
執事「お嬢様、今連絡が入りました。回収には午前0時に来るそうです。」
クーデリア「また夜ね。」
執事「統合軍に狙われます。この機体はもちろんマークされていますが、味方まで巻き込まれてしまいます。」
クーデリア「今はお目こぼしされているってことなのね。仕方ないわね。」
執事「何しろ昨日の動きではたいした戦闘力はないと話している模様を傍受しました。しばらくは安全だと思います。」
クーデリア「そうだといいけど・・・。」
執事「ここは、難民村でしょうかな。いるのは子供たちばかり・・・。」
クーデリア「そのようね。彼らには気の毒なことをしたわ。あとで何とかしてあげたいわね。」
執事「そうですな。」

つづく